Saturday, August 16, 2014

2014.8.17 礼拝より

百田尚樹著「海賊とよばれた男」をせっせと読んでいます。
1,000人を越える大商店を創業したものの、戦災ですべてを失ったばかりか、「社員は家族」と千人の生活を支えなければならない負担のみが残る。
すでに還暦を越えて引退の時機。
しかし百田は、それを朱夏の単元に入れている。
本来は単なる春夏秋冬を色をつけてもったいぶり、青春、朱夏、白秋、玄冬と呼ぶ。
還暦を越えてからの働きを中心として据えている。
まだ下巻の白秋、玄冬は読んでないものの、クライマックスは巨大タンカーをイランに乗り付け、イギリス海軍や米国石油メジャー相手に渡り合って、世界中をあっと言わせたところらしい。
かれは私利私欲を捨て、社員のために尽力したので、社員の一人一人が、信念を持って、世界紛争の原因である石油流通の多様化を図った。

全国民や世界の人達に貢献することこそ、発展の原動力という信念を社員が持っている。
この商店に比べると、保身ばかりの公務員やエリート揃いの石油大企業社員が既得権を守るのに、さんざん卑劣な手段をとるのが、何とも賎しい。

さて聖書
ダビデはバテシバ事件や悲惨なアブシャロム事件という、いずれも身から出たサビの事件をおこしながらも、イスラエル歴史上最高の王となり君臨した。
有能でも、異性に弱いのと子弟教育がヘタで息子に殺されそうになったダビデ。
その息子なのに、なんとすばらしいソロモンが育ったのはなぜ?
知恵は最高、外交や貿易で豊かな富を国にもたらせた事業家。
神なき富は虚しいこともわかっている哲学者。
自分の富や健康より、民の幸いを常に祈り、神から大いなる祝福を受けたソロモン。
非の打ち所無し! あった。
「妥協家」
彼の正妻は?千人の妻がいるのに、いやいるから、真のパートナーが組めなかった様子。
決してシバの女王ではない。
結婚関係があったかなかったかも記されてない。
周辺の国から政略結婚を持ち込まれ全て応じた。
一度も会ったことのない女性も多かったことだろう。

全てが備わったソロモンだが、幸せだっただろうか。
彼の結論は「若き日に作り主を覚えよ」
ダビデもソロモンも欠陥の多い、ただの罪人であるにも関わらず、基本的に神と人のために尽くして、ちょっとだけ自分のために尽くしたたことが大いなる祝福のもととなった。



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