Sunday, November 05, 2006

近況報告

情報をお寄せ下さり葬儀用品調達できるようになりました。かなり安いです。お手伝いします。
12/22(金)花ポシェットミニコンサート 18:30                       
12/24(日)西日本ルーテルあお教会 12:30 クリスマスコンサート      
こちらも覗いてください。
笛吹牧師山の詩   http://music.geocities.yahoo.co.jp/gl/zionsvjp
笛吹牧師の結婚講座 http://plaza.rakuten.co.jp/zionsvjp/
網干キリスト教会:
フルート教室:網干教室(網干高校北300m)&新在家教室(県立兵庫大学西、姫路恵教会内)
                     090-3922-2995    
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傷口に塩2

葬儀に多額のお金がかかるのは人生最大の悲しみに、さらに苦しみを増し加えることとなります。
全国平均280万円。
このベラボーな数字をこのブログで何度書いたでしょう。
助け合いの意味で、皆様の香典があるでしょう。
遺族はこれから生活していかなければなりません。
それを葬儀屋がごっそりもって行きます。まだ足りません。
ご近所の情報ですが、あるお寺はお布施が少ないと「もう少し考えてください」と突き返されたそうです。

悲しむ人を苦しめる現在葬儀事情ですが、それでも伝統は強く、改革は容易ではありません。
でもキリスト教形式をとると、伝統を大切にすることも、伝統に捕らわれないことも、共に可能です。
キリスト教専門の葬儀社は、自らもクリスチャンであるのが普通で、さすがに洗練され、感動的な演出をしてくれます。一般的には自信を持って勧められますが、やはり50万円100万円という経費がかかります。

長谷川町子さん黒柳朝さんのように、著名人は密葬形式が増えてきました。
商行為に流れた現状への抵抗、社会改革の主張と思います。
そして教会はセレモニーのエキスパートのはずです。
洗礼式、正餐式、結婚式。なぜか葬式だけは業者抜きは、考えたこともないようです。
柩と骨壺があれば、なんとかなります。
純粋な宗教行為が可能になります。
これら葬儀用品は、幾人かの方々が情報をお寄せくださり、めどがたちました。
そして、行く先々の行政担当者、議員、民生委員、教会で、頼もしい手応えを頂いています。
「キリスト教会葬儀はたとえ無料でもやってくれる」という評判ができるのも、近いことと信じます。

傷口に塩

ある映画の内容ですが、辛いことが重なり、とうとう自殺に至りました。
人生最高の悲しみは何でしょう?
自分の死でしょうか?
違います。死んだことがないので、たぶんがつきますが、自分の死は良くわからないうちに訪れますので、悲しむ余裕もないでしょう。
自分のいのちより大切なものがあります。
考えられる中で、最もあってはならないこと。
我が子を亡くすことでしょう。
もう想像だけで、涙がにじみます。とても生きてられない。

順調にいけば、親が先に亡くなります。
順調といってもたまらない悲しみです。特に若ければ若いほど。
そして避けて通れない体験です。
自殺した人の家族はどんな大きな悲しみでしょうか。
人生最大の悲しみを、みんなで泣くことで、遺族に少しでも慰めがあり、立ち直っていくのを支える「葬儀」。伝統の知恵が産みだしました。
村八分も火事と葬式は協力します。

ところが、悲しみを慰めるどころか、傷口に塩をすり込むような事が行われています。
映画では、真面目で優しいそうな牧師が、規則に忠実に言います。
「自殺者の葬儀などはできません」
優しい顔立ちから村八分より冷たいことばが出てきます。そのギャップが、余計残酷さを、感じさせます。

人として生まれて最も悲しい時に、教会は役にたたないばかりか、傷口を広げている。
まだまだ多くの日本の教会も、同様でしょう。
9月のブログでも嘆いたように、葬式依頼の想定すらしていない。
当然、一般の方々は、教会で葬儀などと、考えたこともない。

ベテラン牧師、教会員にとって、この仕打ちは当然という考えです。
非信者を断ることにより、教会は尊敬され、尊厳を守ると考えているようです。
北野武さんが「暴力団と宗教団体は内部地位が上がるほど、内部で尊敬され、一般から離れていく」

幸福を招く死の備え

行きている間に墓を作ると長生きをするジンクスがあります。
「縁起が悪い」と死を考えないようにするのは、地震の備えをしない以上に愚かでしょう。
地震より確実にやってきます。
備えれば、最低限の被害で済みます。
そして、まともな宗教なら、死の恐怖を解決してくれます。

人は必ず死ぬことを意識すると、生きている今を大切にできます。
限られた時間です。行動の優先順位を守り、健康に気をつけ、食生活を考えれば、日々が充実し長生きもできるでしょう。

 ちなみに我が木下一族、江戸末期から先祖代々「墓は作るな」という、家訓があります。
 作らない理由は「墓管理で子孫に迷惑をかけるな。世界に羽ばたく子孫の足を引っ張るな」
 我が先祖は、何とすばらしい。死を考えるどころか、その先までも。

明日は死ぬかもしれないという気持ちが、今日をより良くいきるエネルギーとなります。

手塚治虫「火の鳥」
かつて夢中になって読みました。
いのちの議論で印象深いシーンがいくつかあります。
 火の鳥の血を飲むと不老不死になるということで、人は追いかけます。
火の鳥は言います。
「足下の蟻を見なさい。半年ほどの間に、生まれ、働き、子を産み育て、死んでいく。
人間は、蟻から見れば不老不死と思えるほど、長生きができでしょう。でも蟻より幸福に生きてますか?」

Friday, November 03, 2006

葬儀こそ自給自足で

我が家は先祖代々由緒あるビンボー
玄関チャイムまで、すっかり錆びたのか、「ピンポン」と鳴らず、「ビンボー」と鳴る。
お金がないので、当然自分でできることはやる。
小学生で自転車のパンク貼り。中学生で写真は自分で現像。これはかえって高くついた。で新聞配達。
フルートの分解整備。教習所行かないで免許とってバイト。ピアノ買えた。
ピアノも自分で調律。
自動車の車検も自分でやるとなんと安い。
これは親の代から付き合いの修理工場に車検に出したら、翌月にブレーキがすり減っていて鳴き始めた。
点検すらしていない。業者任せは、あまりにも危険なことを実感。
最近は疲れる。アンテナを屋根でセットしながら、「落ちたら高くつくナ」あれ〜めまいが・・でも家の塗装もやらねば。

 私の父は、大の宗教嫌い。
「宗教など金銭目的か、政治目的だろう」冠婚葬祭大嫌い。「見栄に金の使いすぎ」
その父がキリスト教に好意を持つきっかけは、私の婚約式。
友人たちが、自然な感じで教会に集まって、30人ほどで式とティーパーティ。
父は「これはいい!お金かかってないのに心がこもっている。結婚式は親戚全員に見せたい。みんな呼べ!」
晩年20年は脳卒中で身障者。最後の5年はしゃべれず、食べられず、寝返りもできない。でも精神的には枕元のテレビでキリスト教番組で絶望から救われていた様子。人が来ると、見栄張ってサッとチャンネルを変える。
ある日妻が「おじいちゃんイエス様信じる」「うん」
あれ!天と地がひっくり返った。神は全能だけど、父をクリスチャンにするのは無理でしょう。それなのに・・
あれ!これは私がクリスチャンになった時、友達に言われたこと。
硬直して足も腰も曲がらないまま車いすに乗って、礼拝を楽しみにする日々の後、平安の内に天の国に帰りました。
父の喜ぶ葬儀。確実に言えることは、お金かけず「手厚く」する。
業者に頼むのは「手抜き」
柩と霊柩車で2万円強。お花は親戚が贈ってくれて多分10万円ほど。豪華。
お通夜は自分で牧師をやり、翌日の葬儀は高名な広島の植竹先生をお願いし、トップクラスのオルガニスト、シュニーベルガー先生、今シュテュットガルトオペラで夜の女王などを歌っている角田祐子さんたちが歌いに来てくれ、自分でもフルート吹く。
私が牧師と楽団と葬儀屋と喪主をやるので姫路恵教会の中村健市先生がきめ細かな働き。
何とすごい贅沢。自給自足の基本姿勢が、信頼や友情を改めて確認して、本当に手厚くなりました。