Friday, November 03, 2006

葬儀こそ自給自足で

我が家は先祖代々由緒あるビンボー
玄関チャイムまで、すっかり錆びたのか、「ピンポン」と鳴らず、「ビンボー」と鳴る。
お金がないので、当然自分でできることはやる。
小学生で自転車のパンク貼り。中学生で写真は自分で現像。これはかえって高くついた。で新聞配達。
フルートの分解整備。教習所行かないで免許とってバイト。ピアノ買えた。
ピアノも自分で調律。
自動車の車検も自分でやるとなんと安い。
これは親の代から付き合いの修理工場に車検に出したら、翌月にブレーキがすり減っていて鳴き始めた。
点検すらしていない。業者任せは、あまりにも危険なことを実感。
最近は疲れる。アンテナを屋根でセットしながら、「落ちたら高くつくナ」あれ〜めまいが・・でも家の塗装もやらねば。

 私の父は、大の宗教嫌い。
「宗教など金銭目的か、政治目的だろう」冠婚葬祭大嫌い。「見栄に金の使いすぎ」
その父がキリスト教に好意を持つきっかけは、私の婚約式。
友人たちが、自然な感じで教会に集まって、30人ほどで式とティーパーティ。
父は「これはいい!お金かかってないのに心がこもっている。結婚式は親戚全員に見せたい。みんな呼べ!」
晩年20年は脳卒中で身障者。最後の5年はしゃべれず、食べられず、寝返りもできない。でも精神的には枕元のテレビでキリスト教番組で絶望から救われていた様子。人が来ると、見栄張ってサッとチャンネルを変える。
ある日妻が「おじいちゃんイエス様信じる」「うん」
あれ!天と地がひっくり返った。神は全能だけど、父をクリスチャンにするのは無理でしょう。それなのに・・
あれ!これは私がクリスチャンになった時、友達に言われたこと。
硬直して足も腰も曲がらないまま車いすに乗って、礼拝を楽しみにする日々の後、平安の内に天の国に帰りました。
父の喜ぶ葬儀。確実に言えることは、お金かけず「手厚く」する。
業者に頼むのは「手抜き」
柩と霊柩車で2万円強。お花は親戚が贈ってくれて多分10万円ほど。豪華。
お通夜は自分で牧師をやり、翌日の葬儀は高名な広島の植竹先生をお願いし、トップクラスのオルガニスト、シュニーベルガー先生、今シュテュットガルトオペラで夜の女王などを歌っている角田祐子さんたちが歌いに来てくれ、自分でもフルート吹く。
私が牧師と楽団と葬儀屋と喪主をやるので姫路恵教会の中村健市先生がきめ細かな働き。
何とすごい贅沢。自給自足の基本姿勢が、信頼や友情を改めて確認して、本当に手厚くなりました。

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